結論
私は投資を辞めて、SBI-SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)に乗り換えます。
※現在保有分の楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))は売らずに保有予定。
下記に投資を乗り換えるべき人、継続すべき人をまとめています。
他商品に乗り換えるべき人
- VTにこだわりがある人
- 目標指数との乖離率を気にする人
- SBI証券口座を開いている人
- 小型株を含まなくてもよいと思っている人
- とにかく運用コストを下げたい人
楽天・全世界株式インデックス・ファンド投資を続けるべき人
- 変更された内容について理解し、今後も納得して投資できる人
- VTにこだわりがない人
- 目標指数との乖離率を気にしない人
- SBI証券口座を開いている人または開くのが億劫な人
- 純資産総額の少ない商品に投資するのが不安な人
概要
楽天全世界株式の組入ETFが変更される(※正確には追加)
現在 VT
⇒今後 VT,VTI,VXUS
徐々に手数料の低いVTIの割合を増やすことによって、運用コストを低くする狙いがあるようです。
参考URL https://www.rakuten-toushin.co.jp/news/pdf/20220415vge.pdf
VT とは
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Vanguard Total World Stock ETF)は 、米国籍のETF(上場投資信託)。FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連 動する投資成果を目指す。同指数は、先進国と新興国市場の両方を対象とし、米国内外の株式で構成。時価総額加重の算出法を採用し、保有銘柄は四半期ごとにリバランスされる。
引用元 https://www.bloomberg.co.jp/quote/VT:US
→要するに世界全体(大・中・小型株約8,000銘柄)に投資する商品です。
VTI とは
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Vanguard Total Stock Market ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。CRSP米国総合指数のパフォーマンスに連動する投資 成果を目指す。あらゆる時価総額規模の米国株式を保有。米国株式市場全体を投資対象とする。3500以上の銘柄を保有し、時価総額ベースでウエートを算定。
引用元 https://www.bloomberg.co.jp/quote/VTI:US
→要するに米国全体(大・中・小型株約3500銘柄)に投資する商品です。
※大型株500社に投資する S&P500指数 とは異なります。
VXUS とは
バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF(Vanguard Total International Stock Index Fund ETF)は、米国籍のETF(上場投資信託)。FTSEグローバル・オー ルキャップ(除米国)インデックスに連動する投資成果を目指す。
引用元 https://www.bloomberg.co.jp/quote/VXUS:US
→要するに米国を除く全世界株(大・中・小型株約7000銘柄)に投資する商品です。
組入ETF一覧表
– | 管理報酬等(年) | 現在 | 短期(個人予想) | 中期(個人予想) | 長期(個人予想) |
VT(全世界株式) | 0.07% | 100% | 75% | 50% | 25% |
VTI(米国株式) | 0.03% | 0% | 15% | 30% | 45% |
VXUS(米国除く全世界株式) | 0.07% | 0% | 10% | 20% | 30% |
⇒2022/4現在、全世界株式内での米国割合は60%ほどなのでこのような流れで運用し、将来的に運用コストを低くする狙いがあると思います。
解説
他商品に乗り換えるべき人
ここからは、他商品に乗り換えるべき人について解説していきます。
項目に多く当てはまった人は乗り換えを検討してみてもよいかもしれません。
- VTにこだわりがある人
楽天全世界株式を購入されている人の中には、円建てでVTに投資できる/VTを100円から投資できるという理由から購入している人も多いのではないでしょうか。 VT を購入したいのに色々と銘柄を組み替えられたら、それはもうVTではありません。他に検討している全世界株があればそちらに乗り換えましょう。
- 目標指数との乖離率を気にする人
乖離率とは、一言で言うと目標指数にどこまで連動しているかを示す指標のことです。 VTは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス指数に連動する投資成果を目指すものです。 この指数とVTの指数がどこまで連動できているかが大事になってきます。
現在の楽天全世界株式は乖離率が良く、他の商品と比べてもしっかり連動できていました。
しかし、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス指数に連動する投資成果を目指すものとして、著しく乖離率が良くなかった商品があります。 それが、SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))という商品です。
※名前は似ていますが、SBI-SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドとは別物の商品です。
SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンドの特徴は、楽天全世界株式と同様、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス指数に連動する投資成果を目指すものですが、 組み入れETFは、VTI、SPDW、SPEMの3種類の組み合わせです。 VTIは先ほど説明した通り米国全体に投資するETF、SPDWは米国を除いた先進国株式に投資するETF、SPEMは新興国株式に投資するETFです。
楽天全世界株式もVTが入っているとはいえ、今後3つのETFで投資を行うため、SBI-SBI・全世界株式のように、乖離率が悪くなるかもしれません。 時期によっては、乖離率が良くなったり悪くなったりしますが上記のことは念頭に置いておいたほうが良いでしょう。
- SBI証券口座を開いている人
楽天全世界株式が変更されるため、今後VT1本に投資している投資信託商品はSBI-SBI・V・全世界株式だけになりました。 しかし、SBI-SBI・V・全世界株式を購入できる証券口座は現在、SBI証券のみです。 SBI証券口座をお持ちの方は、乗り換えをお勧めします。この際、SBI証券口座を開設するのもありでしょう。
- 小型株を含まなくてもよいと思っている人
先ほどご紹介したように、SBI証券口座をお持ちでない方は今後VT1本に投資する商品の選択肢がなくなってしまいます。
そこで、SBI証券口座を開くのが面倒な方は、指数は異なりますがMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行う eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をお勧めします。
この商品は、全世界の大・中型株約3000銘柄に投資する商品です。 VTが連動を目指す指数は8000銘柄なので、3000銘柄だと少ないと思われた方もいるかもしれません。 しかし、時価総額でみるとVTが連動を目指す指数は時価総額の約100%をカバー、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が連動を目指す指数は時価総額の約85をカバーしています。
更に、上記2つの指数のパフォーマンスはほとんど変わりません。
※指数のパフォーマンスはほとんど変わりませんが、3重課税の問題があるため個人的にはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のほうが若干利益は出やすいのかなと思っています。
- とにかく運用コストを下げたい人
楽天全世界株式の運用コストはかなり低く優良な商品であることは間違えないのですが、 より運用コストの低い商品があるため、乗り換えをお勧めします。
– | 管理費用(含む信託報酬)(年) | 目標指数 | 組み入れETF |
楽天全世界株式 | 0.202% | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | VT、VTI、VXUS |
SBI-SBI・V・全世界株式 | 0.1338% | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | VT |
SBI-SBI・全世界株式 | 0.1102% | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | VTI、SPDW、SPEM |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.1144% | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス | 現物株式 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド投資を続けるべき人
ここからは、楽天・全世界株式に投資を続けるべき人について解説していきます。 項目に多く当てはまった人は投資を続ける方が良いでしょう。
※基本的には乗り換えるべき人の項目の逆になっています。
- 変更された内容について理解し、今後も納得して投資できる人
これまで解説してきた内容をある程度理解し、この商品のリスクを受け入れた上でこの商品に継続して投資したいと思う人は継続して大丈夫だと思います。
- VTにこだわりがない人
VTにそこまでこだわりがなく、とりあえず全世界株に丸ごと投資できれば良いと思っている人は継続で問題ないでしょう。 実際、米国株と米国除いた全世界株が加わるだけなので、全世界の株はほとんど網羅できているはずです。
- 目標指数との乖離率を気にしない人
多少乖離しても問題ないと思う方も投資継続で良いと思います。
- ・SBI証券口座を開いている人または開くのが億劫な人
他にVT1本で投資できる商品はないため、諦めて楽天全世界株式に投資継続が良いと思います。
- 純資産総額の少ない商品に投資するのが不安な人
純資産総額とは、投資信託に組み入れられている有価証券等の時価に債券利息、株式配当金等を加えた資産総額から、投資信託の運用費などの負債総額を差し引いた時価総額のこと。基準価額に受益権口数を掛けあわせることで大よその額を知ることが出来る。投資信託の規模を表す指標として利用されることがある。
⇒要するにその商品の規模を表すものです。多いに越したことはありません。
なぜ、純資産総額が少ない商品が良くないかというと、純資産総額が少なくなりすぎると、 繰上償還され、現在価格で個人投資家へ強制的に売られることになります。 もし、元本割れしているタイミングで繰上償還されると嫌でも損をすることになります。 長期投資を大前提にしている人は、純資産総額も念頭に置いた方が良いでしょう。
前置きが長くなりましたが、楽天全世界株式の純資産総額は1806.52 億円です。 繰上償還を気にしなければいけない目安としては10億円で、100億円あれば安心できるので、心配しなくても問題ないでしょう。 対するSBI-SBI・V・全世界株式は80.21億円とやや少ないです。ですがこのファンドは、まだ出来て日が浅いのでいずれ100億は超えるでしょう。 そこまで心配はいりません。 しかし、純資産総額はもう少し多い方が良いと思う人は楽天全世界株式を継続しても良いのではないでしょうか。
まとめ
以上のことから、私は楽天全世界株式からSBI-SBI・V・全世界株式に乗り換えることとしました。 個人的には長期投資を大前提としているので、商品の中身をころころ変えられると同じパフォーマンスを出せたとしても 長期的に投資を継続できるかやや不安になります。
ですが、今後楽天全世界株式の運用コストが低くなり、パフォーマンスも今まで通り良い可能性も十分にあるため、 最後は各々が自分の中で納得して、投資できる商品を選ぶことが投資を続けられるコツだと思います。
コメント